何処までも晴れ渡った冬空の下、鞍部からかつて小規模な雪崩があった斜面を西天狗岳の山頂へ目指しての登りました。
丸い山頂(2646㍍)からは360度の大パノラマ。中部山岳地帯のほぼすべての山が見渡せるほどでした。
つい最近小規模な噴火があった浅間山も手に取るように望めました。
東側には今登ってきた東天狗岳の姿。
何の汚れもないような美しい雪面の山頂からは、自分以外の人の姿はまったく見えません。
完璧に近いような美しい山岳風景の中で唯一汚点があるとしたら私の存在かも知れません。
けれど何万年も前から存在しているような景色に抱かれていると、自分の命もこの自然の一部なのだと思えてきます。
そして、何かとても大きなものに救われたように感じました。
東天狗岳への登り返し、自分の影で記念写真を撮ってみました。(けっして頭がかゆい訳ではありません^^;)
眼下には黒木に覆われた北八ツの森、その向こうには天の回廊のような北アルプスの峰々。
結局、山腹の山小屋発って戻るまで誰一人とも遇わず晴天の冬山を独り満喫してしまいました。